作品紹介シリーズ 第3弾

前回の「スライダーズ・ブック」から村尾幸三作品の
代表作とも言えるの三部作がスタート。
二作目は劇団アクターズ スリル&チャンスの
出世作ともなった、
『FAKE ~あなたが不在<いな>くなるという事』
を紹介します。
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現在SHOW ONE’S FEELINGSを
東京:丸ビルで上演していますが、
丸ビル=三菱地所社との最初のお付き合いが
始まったきっかけが、この作品・・・。
初演は三菱地所本拠地がある
横浜:ランドマークホールです。

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<STORY>
 三人の無関係な男女の人生が交差する、それぞれの
生と死を見つめた作品・・・。
★売れない童話作家:南は、たった1冊の童話を
出版したその日に、突然心臓麻痺で
亡くなってしまう・・・。
悲劇の作家となった彼の作品は大ベストセラーとなり、
『伝説の天才作家』と連日TVのワイドショーで
マスコミが大騒ぎ・・・。
出版関係者や親戚などが集まり
悲しみに包まれたお通夜の席・・・
ところが、死んだはずの彼は突然蘇生し、
生き返る・・・。慌てふためく家族と関係者・・・。
☆ホステスを引退、今は老人ホームで悠々自適に
暮らす老女。彼女のたったひとつの気がかりは、
45歳で生んだ頼りない一人息子・・・。
日増しに衰えていく体力と進行するボケ・・・。
ノイローゼ気味の彼女は、巡回の医師に
安楽死について相談する。
★尾上はエリートヤクザ。38歳の若さで
広域団体のNO.3に登りつめ、天下は彼の目前、
人生の絶頂期を迎えていた・・・。
しかし最近物忘れが激しい事が気になる彼は、
脳神経外科を受診。そして彼の主治医から
思いもよらなかった、死の宣告が下される。
新種の脳の病気に罹患した彼は、記憶を失いながら
やがて脳が縮んでいき、死を迎える・・・。
“痴呆になりながら死んで行く事は
ヤクザのプライドとして絶対に許せない。”
そう思った彼は敵対する組織に自分の命を
狙わせ、暗殺するよう仕掛ける・・・。
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尾上の取った行動が見知らぬ三人の運命を変え、
三人の人生がそれぞれに交差して入れ替わるという、
異常現象が起こる・・・。
やがて・・・。
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この作品『FAKE』には天宮 良さん・高橋 かおりさん
林 康文さんらがゲスト参加。
演劇関係者のみならず、各方面からも高く評価され、
今も再演を望む声が後を断たない、
記念すべき作品となりました。
逝く者から残す者へのメッセージ・・・
『たとえ、私がいなくなっても悲しまないで欲しい・・・
何故ならあなたはあなたを続けていかなければ
いけないのだから・・・。』

このラストシーンまで、ぎりぎりこらえていた涙が
このシーンの後、台詞もないある風景のシーンで
私は涙がどっと溢れてきました・・・。
いつか絶対再演したい・・・そう強く心に決めている
作品のひとつです。

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次回作品の紹介は10月12日予定です。





 
# by showones | 2005-10-04 17:05 | Comments(0)

作品紹介シリーズ 第2弾

前回からスタートしたKOZO作品紹介シリーズ、
楽しんで頂けましたでしょうか?
第2弾の今回はNYから帰国後、初めて書き下ろした
新作『スライダーズ・ブック』を紹介します。
約1年間、NYで暮らした座長がNYの街・
そしてそこに生きる人たちとの
交流でインスパイアされた感性で書き上げました。
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(スライダーズ・ブック ラフォーレ公演(左) 
 同 全国ツアー(右) チラシ)
<STORY>
 物語はある家族の朝食風景から始まる。
平凡なサラリーマン千野・妻・小3の娘。
他愛ない会話をを交わすうち、ふとした事から
彼は自分の妻の名前を思い出せなくなってしまう。
そして昨日の事さえも・・・。
妻は驚く様子もなく、彼を適当あしらう。
自分に自身が持てないまま会社へ向かう千野。
しかしその途中、千野は見知らぬ女性に
声をかけられる・・・。
『早く帰って来てね。』
その微笑みはまるで何年も共に過ごしたようだった・・・。
突然、誰かが耳元で囁く。
『その見知らぬ女はお前が愛してる女だ・・・。』
『誰だ!!?』
『俺だよ。』 その声は確かに聞き覚えのある
自分自身の声だった。
不確実な不安が千野を襲う。
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 元々彼には3つの人格と3つの生活があり、
今までこれに気づかず生きて来た。
しかし、ある日突然4番目の人格が千野に現われた。
この新しい人格は、3人の千野を混乱に陥れる。
そして彼らの生活に異変が起こり始める。
4人の千野をめぐり、物語は猛スピードで
転がり始めていく・・・。
 舞台全面を埋め尽くしたスライド映像で、
ビジュアル効果を駆使した演出が印象的でした。
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☆今までのハートフルでおだやかな作風から一変、
「四重人格の男のモラル」を題材にした
このセンセーショナルな作品は、
私にとって凄く新鮮で、本番中はいつも
ドキドキしながら観てた事を
今でもよく覚えています。
ラストシーン間近、全てを捨てようとした千野が空を見上げ
『あぁ・・・いい天気だ。』
と呟くシーンが私は大好きです。☆
 
この『スライダーズ・ブック』を皮切りに
村尾幸三の代表作とも言える
三部作が次々と発表されました。
次回は三部作の二作目・マスコミでも高く評価され、
今でも不動の人気を誇る『フェイク』を紹介します。

次回アップは・・・10月4日予定です。

# by showones | 2005-09-29 00:31 | Comments(0)

村尾幸三作品紹介の新シリーズ スタート!!

2003年・南青山:曼荼羅にて旗揚げした
SHOW ONE’S FEELINGS。
以後は丸ビルを拠点に活動して早、2年。
その間にSHOW ONEからファンになって頂いた
お客様もとっても多くなって来て、そんな皆さんから
「過去の村尾幸三作品も観てみたい」とのお声を
最近多数頂くようになりました。
そこでこれからシリーズで過去の作品を
紹介していきたいと思います。

第一回目の今回はニューヨーク公演
『ノーシェルター/アイ・リヴ』をご紹介します。
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         (ニューヨーク公演のフライヤー)

スリル&チャンス時代に
「ノー・シェルター」という日本語と英語の
バイリンガルのSHOWを実験的に上演。
この作品の反響が思った以上に凄かったので、
「それならニューヨークで上演しよう!!」
とかなり“思いつき!?”に近い状態の
村尾の発言が、まさか翌年の秋に
実現するなんて・・・。
村尾の行動力と機動力に驚かされた
記念すべき作品です。
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<STORY>
ある裕福な家から「家電が故障したので修理に
来て欲しい」と依頼を受け、
テクニカル担当の日本人スタッフが修理に出向く。
家には息子が一人留守番をしており、
「修理より凄いものを見せてやる」
とある部屋へ案内される。
息子に案内された部屋に入ると、そこは巨大な
コンピューターに管理された
核シェルターだった・・・。
息子は日本人の彼に自慢げにコンピューターを
操作して見せる。
すると突然コンピューターが誤作動、
二人を闖入者と認識し、出口を遮断してしまう・・・。
この非常事態に、お互い言葉が通じないストレスを
感じつつも、必死にコミュニケーションを
取りながら、脱出を試みる二人・・・。
しかし無茶苦茶にコンピューターを操作した事で
この二人を「危険人物」と判断したコンピューターは
ライフラインを遮断すると警告。
出口への扉を開くパスワードを入力しない限り、
脱出不可能という絶体絶命の中で、
二人の間に次第に友情が芽生えていく・・・。
そして・・・
ラストシーン「これ(核シェルター)は本当に
必要なものなのか?」
という台詞が印象的な作品でした。

次に、『ノー・シェルター』とオムニバスとして
同時上演の『アイ・リヴ』。
帰国後、凱旋公演としてTARAKOさん主演で
全国ツアーを行った思い出深いSFコメディです。
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<STORY>
デパートガールのアンは日本に観光に来た際、
おみやげに“日本製<メイド・イン・ジャパン>の
自分と同じ性格で同じ過去を持つ自分より美人な
アンドロイド”を1体購入。しかし後日自宅に届いたのは、
3体のアンドロイド・・・。アンは自分と同じ性格で違う
ルックスの自分と暮らす羽目になる・・・。
やがてそのアンドロイド達は1年の寿命しかない事が分かる・・・。
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「ノー・シェルター/アイ・りヴ」はNYオフブロードウェイで3週間上演、
各プレスや評論家達から大絶賛を受け、
村尾の才能をさらに広げました。
そしてその世界観はワールドワイドである事を証明した
作品でもあります。

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次回作品は9月28日(水)にアップ予定です・・・。
# by showones | 2005-09-25 21:19 | Comments(0)

座長ブログ転載

座長のメンバー専用ブログからの転載です。



9月14日wed

ここ2年ほど原稿書きがメインの仕事になっている。
現場の仕事を取らないで、部屋の中でセッセとペンを
走らせる毎日だ。(この現場というのは当然工事現場
ではない、舞台やイベントの演出だ。)
現場でのストレスが溜まる事もないのでそれ自体不満
はないのだが、原稿だけを書いていると何だかとても
ソフィスティケート(洗練)された気分になる。
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A4のコピー用紙にシャーペンで書いた原稿を、加藤達
スタッフがワードで清書するだけなのでソフィスティケートな
所は何処もなく、ひたすら家内工業なのだが、現場での怒鳴りあいに比べればはるかに洗練されている。

原稿の打ち合わせは、ホテルのティルームで静かに談笑、
担当編集のゴルフの話に「テレビショッピングのおばさん」的に
頷き、原稿直しも「出来ればで良いんですが」とソフトな物腰。

それに比べ現場は、汚い居酒屋で安酒あおって、8メートルの
鉄骨から落ちた話に「それがどうしたぁ生きてんじゃねぇか」と相手にせず、セット変更も「出来ねぇつったら殺すぞコラ」とケンカ越し。

もう現代人北京原人くらい違う、しかし俺はあの下品で
がさつな現場が好きだった。d0040878_1231465.jpgd0040878_12311976.jpg
命がけのわりに恐ろしく安い賃金、異様に長い労働時間
(一寸昔、ルミネホールという所で、63時間不眠不休で仕込みを続け、数名が病院送りになり、どうにか切り抜けた俺はその後死にかけた。)
いい事なんか一つもないのだが、あの現場が好きだった。
自分の舞台を創る以外は、正直もう戻りたくはない、しかし時々締めつけられる様に『現場』を思い出す時がある。
人としての威厳も無視され、這いつくばった結果が観客の
反応だけで示されるという、とてもギャンブルな仕事、それは
まるで、うちの猫が届かない場所に向かい何度もジャンプする行為に似ている。
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こんな事に喜びを持てるのはハッキリ言ってバカである。
だから俺は好きだったのだろう、いや好きなのだ。
タバコくわえてイライラして、本番という異空間に挑むあの下品でがさつな奴らとの時間が好きなのだ。
『決して忘れない時間』それがあれば人は失う事を恐れず生きていけると思う。
今でもそれがフィードバックして、俺を突き動かしている。
それは『思い出で』などではなく、刷り込まれた時間・共有した思いと言える・・・。
それを片手に原稿を書き続ける事は、やはり現場のまま仕事をしているのだろう。
多分生きている間に本当の休息はないのだ。
# by showones | 2005-09-20 22:13 | Comments(0)

諸刃の博徒 麒麟

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今日発売(9月12日)のヤンマガで『諸刃の博徒 麒麟』
第2シーズンが完結する。
この作品は去年の夏に企画され、今年3月からシリーズ
連載が始まった。
今まで舞台でこんなヒーローを描いた事がなかったので、
俺個人としてはとても楽しみながら書いている。
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先日、あるプロデューサーと雑談していたら
「村尾さん、麒麟で舞台創れませんかねぇ?」
とめまいする様な事を言われた。
俺は即座に「無理です」と答えたが、そのプロデューサーは
「そうかなぁ?面白いと思うんだけどなぁ・・・」
とあきらめない。
そりゃ面白いだろうが麒麟を舞台でやったらメチャクチャ
恐ろしい金額がかかるだろう。
いつもなら「いいですねぇやりましょう」と乗る俺だが
少ない予算でチープなモノになるのが嫌だった。
作者が「無理」と言って、プロデューサーが
「どうにかやれないか?」と言うのは普通、逆なのだが
とうとう具体的な予算まで言い始めた。
「黒船のセット造ると、いくら位かかるでしょうね?」
そんなもの恐ろしくて計算したくなかったが、諦めて
もらうつもりで「多分、黒船だけで300はいきますね!」
とキッパリ言った。
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「え?意外に安い
『安かねぇだろう、この他のセットや衣装、カツラや照明に音響
キャストのギャラ入れたら成り立たないだろう
と言いたかったが、なんとそのプロデューサー氏とんでもない
アイデアを喋り始めた。
「××を麒麟で××に××すればどうかなぁ?」
ここでは書けないが、予算的には実現可能なアイデアだった。
その日は、そのまま雑談をして別れたが、行動力の塊の様な
人だけに少々不安だ。

話がかなり脇道にそれたが、麒麟は自分なりの幕末グラフティ
として描いているので、この先話はもっと広がっていくだろう。
『諸刃の博徒 麒麟』の第3シーズン・期待して欲しい。

                              村尾幸三

# by showones | 2005-09-12 10:08 | Comments(0)


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